◆ クライアント・サーバー
コンピュータの世界では、プログラムは入力→加工→出力する形で処理が流れている。データや条件をいれるのが入力(クライアント・サーバーモデルではこれを要求と呼ぶ)、その要求を受けてデータを持ってきて、出力するフォーマットに加工して出力する作業をしている。この入力する部分をクライアント、加工して出力する部分をサーバーと呼ぶようになった。プログラムを完全に区別して作ることによって、インストールする先を変えて分散処理できるようにしたものをクライアント・サーバーという。
◆ FTP(File transfer Protocol)
FTPは、ネットワークを通してあるコンピュータから別のコンピュータにファイルを転送(コピー)するためのソフトである。このソフトを使うためには、相手のコンピュータ(サーバーマシン側)でFTPサーバーソフトが、自分のコンピュータではFTPクライアントソフトが稼働している必要がある。クライアントソフトに使われているのはFFFTPソフトがよく使用されている。ただ、UNIXのサーバーとWindowsのサーバーでは文字コードが違うので、そのまま単純にコピーすると文字化けが発生するため、ファイル転送時に文字コードの変換が行われる。FTPソフトでコピーする場合、Textファイルを転送するときは、アスキーモードを指定して転送すれば、文字コード変換が行われるようになっている。FFFTPでいえばAというボタンがあるのでこれを押せばアスキーモードでの転送になる。FFFTPの画面でいうと、左側が自分のPC、右側が相手のサーバーになるので、サーバー側の文字コードを指定してアスキーモードを指定して転送すれば、正しく文字コード変換が行われる。転送して文字化けしていたら、この辺りのボタンを押し忘れたということになる。これを転送してExcelなどに読み込み、あとはExcelなどの機能で帳票を成型して印刷するということで帳票をつくることが可能となる。
◆ フォルダー、ディレクトリ(Folder, Directory)
ファイルの保存先は、Windowsであれば例えば、Aドライブがフロッピーディスク、Cドライブ、Dドライブがハードディスク、EドライブがCD-R、FドライブがUSBメモリーなどの様に分かれている。
初期のMS-DOSのバージョン1の時代は、ファイルは一階層にベタで記録されていたが、バージョン2の頃からフォルダーという機能ができてフォルダーの下にファイルを保存する、フォルダーの下にフォルダーを入れてさらにその下に保存するといった階層構造を持たせて保存することが可能となり、ファイルをグルーピングして整理・管理することが容易になった。
WindowsやMac OSのようなグラフィカルなユーザーインターフェイス(GUI)の世界では、この機能をフォルダーと呼び、UNIXやMS-DOS のようにコマンドラインでたたいているキャラクターベースのユーザーインターフェイス(CUI)の世界ではこの機能をディレクトリと呼ぶ。
◆ パス(PATH)
フォルダーの中で階層構造になっているファイルをたどっていく道筋をパスと呼ぶ。表示の仕方はWindowsであれば、¥で区切ってD:¥○○¥△△¥□□¥のように書かれる。UNIXでは¥の部分は/を使用する。
◆ temp, tmp(temporary file)
アプリケーションソフトは、実行時に様々なファイルを一時的に作成し、実行終了前に削除している。このような一時的に作成されるファイルをテンポラリーファイルと呼ぶ。
tempやtmpの下のファイルは、アプリケーションソフトやシステムソフトにより削除される場合があるので注意が必要である。
アプリケーションサーバーや自分のパソコンのCドライブのハードディスクには、かなりの空き容量があるが、これは膨大な量の一時ファイルを保存するためなので、空き容量があるからといって他のファイルを保存していくと、レスポンスが遅くなる。
◆ IPアドレス(Internet Protocol Address)
オンラインジャーナルの契約の際などにも訊かれる用語である。
インターネットプロトコル(インターネットにおいて、情報の伝達を行う通信規約であり、インターネットの基礎部分となる重要な役割をもつ)のネットワークに接続された機器を識別するために、1台ごとに割り振られた識別番号をIPアドレスという。
123.123.123.123のように0から255までの数字を4つ並べた形で表示される。
現在のIPv4(IP Version 4)では、256×256×256×256=4,294,967,296(約43億個)しかIPアドレスは存在しないため、インターネットの普及とともに、IPアドレス枯渇問題が言われており、なるべく有効に使うためにNATやNAPTという工夫がなされている。その問題解決を視野にいれて構想・規格が定められたIPv6(IP Version 6)では、IPアドレスは32ビットから128ビットに拡張されるため、340兆の1兆倍個のIPアドレスが使用可能なり、IPアドレス枯渇問題は解消するが、IPv4との互換性がないのが問題であり、今、我々が使用している機器で、そのままこちらに移れるというわけではない。
◆ プライベートIPアドレス
インターネットに接続していない閉じたLANで使用しているIPアドレス。(Cクラス: 192.168.0.1~192.168.255.254)IPアドレスの管理団体に申請せずに使用できるが、インターネットには接続できない。
◆ グローバルIPアドレス
インターネットに接続できるIPアドレスのことで、プライベートIPアドレスや特殊用
途で予約されたIPアドレス以外のものがグローバルIPアドレスである。IPアドレスの
管理団体に申請して割り振ってもらう必要がある。
◆ ポート番号(Port Number)
ネットワークに接続しているコンピュータが、通信するアプリケーションを区別するために使う番号をポート番号と呼ぶ。
インターネット上の通信では、IPアドレスでどのマシンであるかが、また、ポート番号で、そのマシンで稼動しているどのアプリケーションに情報を渡せばよいのかが区別されている。ただし、1つのアプリケーションに複数のポート番号が割り当てられていても問題はない。(ブラウザを2つ立ち上げている時にはそれぞれポート番号は違う。)
◆ DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
PCがインターネットに接続するときに、自動的にIPアドレスなどを割り当てて接続できるようにする方法。接続するたびに違うIPアドレスが割り当てられる。
管理しているPCが1000台ある場合、1000台設定するのは大変なので、PCが立ち上がったら、インターネットに接続するときにDHCPサーバーにまずアクセスするように設定しておく。アクセスしてきたら、このサーバーが自動的にIPアドレスを割り当てて管理の手間を軽減する目的で使われている。
◆ NAT(Network Address Translation)
閉じたLANではプライベートIPアドレスを自由に設定して使うことができるが、インターネットには接続できない。それをインターネットに接続する方法がNATとかNAPTと呼ばれる方法である。これはIPアドレスの数を有効に使うという目的でも使われている。
NATは、自分のところのLANではプライベートIPアドレスを設定しておき、インターネットに接続する際に、ルーターという機械を通して、そこでインターネットに接続できるIPアドレスに変換し、インターネットに接続できるようにする方法である。
ただ、NATは特定の1個のグローバルIPアドレスに必ず変換してしまうので、2台同時にはインターネットに接続できないため、使い勝手が悪いという欠点がある。
◆ NAPT(Network Address Port Translation)
NATの一種で、IPアドレスを変換する際に、プライベートIPアドレスのほかにポート番号の情報を付加してインターネットに接続する方法。
もともとのネットワークアドレス変換(NAT)では、IPアドレスだけを変換するため、複数のPCから同時にインターネット接続ができなかった。NAPTはIPアドレスに加えて、ポート番号も変換をすることで、複数のPCから同時にインターネット接続を可能にしている。
オンラインジャーナルの契約の際などにIPアドレスを1つだけ答えれば良い場合は、この方法かプロキシーサーバーを使ってインターネットに接続している。
◆ プロキシサーバー(Proxy Server)
プロキシサーバーとは、外部とのアクセス制御のためや、インターネットを円滑に利用するために使用したり、インターネット上でのセキュリティを高める役割をもつ、代理サーバーである。
内部ネットワークの利用者はインターネットに直接接続せず、外部ネットワークと内部ネットワークを分離するゲートウェイに設置されたプロキシサーバーが、外部との代理アクセスを行う。つまり、クライアントからのリクエストをプロキシサーバーが受け取り、このプロキシサーバーが外部のWEBサーバーへ接続する仕組みである。WEBサーバーからのレスポンスはプロキシサーバーへ返され、プロキシサーバーは内部のクライアントへレスポンスを返すのである。
また、プロキシサーバーはWEBサイトを閲覧した際に、それを保存する。そして、クライアントから再び同じリクエストを受け取ると、毎回、そのWEBサーバーへアクセスするのではなく、プロキシサーバーに保存されたものをクライアントに返すことで、インターネット上の無駄を削減し、クライアントへのレスポンスを高めることが可能となる。加えて、プロキシサーバーはデータのフィルタリングを行い、有害サイトへのアクセスを遮断し、あるいは外部からの不正な進入を防ぐことにも有効である。